コレラきん
コレラ菌　vibrio cholerae

グラム陰性桿菌で、菌体の一端に1本の鞭毛を持つ。180種ほどの血清型がある。ヒトにコレラを引き起こすものはO1（アジア型、エルトール型）とO139（ベンガル型）の血清型である。いずれも小腸で増殖し、コレラエンテロトキシンなどの毒素を産生して1〜3日の潜伏期を経て、激しい下痢をもたらし、その結果、著しい脱水症状を引き起こす。以前は日本でも多発したが、最近は東南アジア圏から帰国した旅行者の発症が目立つようになった。コレラ常在地域では、生水、氷、生野菜などの非加熱食品の摂取を避けることが予防上大切である。