18世紀ごろからヨーロッパで問題とされてきた羊と山羊の感染症。この病気にかかった羊（多くは母子間の垂直感染）が、かゆがって柵に体をこすりつける（scrape)ことからこの名がある。進行すると、刺激に対して過敏に反応し、体の震えが現れるほか、後肢の力が抜け、数カ月〜数年で死に至る。原因は感染性たんぱく（異常プリオン）で、牧草地を汚染、しばしば英国などの牧羊業に被害をもたらしてきた。狂牛病はスクレイピーにかかった羊臓器製品を飼料に用いたため、発病したとされている。