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食生活の変化と寿命の延びの関係は?

今から約80年前、大正7年の家庭では、漬け物やみそ汁をおかずに米を4人で毎食5合食べたという記録があります。油脂はほぼゼロ、動物性食品は20gの塩蔵魚を週5回ほど食べていますが、平均的総摂取熱量は2,100kcalと現在(平成10年1,979kcal)より多く、タンパク質も平均53g摂取(平成10年は約80g)。こうした穀類中心の粗食が、結核などの感染症や脳卒中を招いたといわれています。
戦後、動物性食品が食卓に上りだすと日本人の寿命も次第に延び始めます。まず感染症の代表・結核が昭和20年代から30年代に激減、死亡率のトップは脳卒中に変わります。昭和40年代以降は脳卒中も減り、昭和50年代に死亡率第一位はガンに変わりました。
脳卒中が激減した昭和40年代は、寿命が飛躍的に延びた時期でもあり、食生活も肉や魚、乳製品、野菜や米も摂るバランス型に変化しています。それでも総摂取熱量は戦前と同程度。動物性食品が増えた分、米の消費は減っていきました。
昭和25年(1950年)頃のタンパク質摂取量は1日68gで、昭和35年(1960年)69.7g、昭和55年(1980年)78.7g、平成10年(1998年)79.7gとなっています。脂肪摂取量は昭和25年には1日18gが昭和55年に55.6g、平成10年には57.9gと50年前の3倍近くに増えました。
タンパク質と脂肪の摂取増は寿命の延びと比例し(図2)、それは動物性食品の増加とも比例します。昭和35年の肉類摂取量は1日18.5gですが平成10年は77.5gと約4倍に、同じく卵類は2倍強、牛乳・乳製品は約4倍に増えました。魚介類は約1.3倍の伸びにとどまっています。
現在日本人の総摂取熱量は2,000kcal前後。内訳は炭水化物60%、タンパク質15%、脂肪25%。タンパク質の構成も動物性・植物性が1対1という、世界でもまれなバランスのとれた食生活となっています。



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