ストレスに克つための食生活は?
ストレスは心や体の健康に大きな影響を与えます。胃潰瘍や十二指腸潰瘍をはじめ心筋梗塞などの心臓病も、ときにストレスが引き金になります。またストレスは免疫力を低下させて、うつ病やガンなどの病気の進行とも無縁ではないことがわかってきました。
適度なストレスは、生きる上に必要です。むずかしい仕事にチャレンジする、新しい友人をつくるなどは良いストレスですが、配偶者の死、戦争、老年期の過剰な肉体労働などは悪いストレスといえます。良いストレスも多過ぎると悪いストレスになり、過度のストレスは免疫力を低下させ病気を起こしやすくします。
ストレス時には体が反応し、血液循環が悪くなり血圧が上昇、血糖値が上がり、消化器系の働きが抑制されます。血清コレステロール値が急激に上昇し、血栓をつくりやすくなることも知られています。
過剰なストレスから体を守るには、十分な栄養が必要です。とくにタンパク質はストレス時に激しく消耗するので、利用効率のよい動物性タンパク質で補うとよいでしょう。タンパク質の不足は免疫力を低下させ、病気にかかりやすくします。ストレス時に風邪を引きやすいのはその例です。また肉や魚のタンパク質に含まれる含硫アミノ酸は、交感神経の緊張を和らげ、血圧の上昇を抑えます。
ストレス時には体は戦う準備を始め、その先兵となるのが副腎皮質ホルモンです。ストレス時には大量の副腎皮質ホルモンが分泌されますが、この時、大量のビタミンCが必要になります。また、ストレスがあると、カルシウムやマグネシウムが尿と一緒に失われることも報告されています。
日頃ストレスを感じる人は肉などの良質のタンパク質と共に、野菜などのビタミンCをしっかり食べてください。