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ナトリウムの摂り過ぎを効果的に防ぐ秘訣は?

動物性タンパク質を多く摂る地域は、食塩摂取量が少ないとの報告があり、昭和女子大学大学院教授の木村修一先生らは動物実験でこれを裏付けました。
ラットを高タンパク食を与える群と低タンパク食を与える群に分け、さまざまな濃度の食塩水を用意し、ラットが自由に飲めるよう設定します(図8)。低タンパク食ラットの中には、はじめ真水を飲むものの次第に食塩水を好むものが出てきました。一方、高タンパク食ラットは、100%が最初から最後まで真水を飲み、食塩水を無視。これはタンパク質の摂取が十分なら、塩辛いものがほしくなくなる傾向を示しています。

さらに高血圧の遺伝素因を持つ高血圧自然発症ラット(SHL)を使い、餌に動物性タンパク質と大豆を混ぜて同様の実験を実行。餌に肉のタンパク質を混ぜた高血圧ラットは0.9%の食塩水を、大豆を混ぜたラットは1.4%の食塩水を好みました。つぎに、大豆に不足し、肉に豊富なメチオニンという必須アミノ酸を、大豆タンパク質の餌に加えたところ、そのラットは0.9%の食塩水を好むようになったのです。
高血圧ラットは、普通のラットより塩分を好みますが、高血圧の遺伝素因があっても食肉などの動物性タンパク質を摂ることで塩分嗜好が抑えられ薄味好みになることが証明されたといえるでしょう。
また実験ではグルタミン酸やイノシン酸などの食肉の旨み成分が、食塩摂取を抑えることも判明。タンパク質だけでなく、食肉の旨みにも減塩効果があるのなら、肉料理は減塩に最適です。肉のブイヨン・コンソメなどは、少ない塩分でも満足できるコクのある味ですので、料理に大いに利用したいものです。



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