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健康のためにどんな脂肪をどのくらい摂ればいい?

世界各国の脂肪消費量と平均寿命の関係を見ると、1日125g程度までは脂肪の消費量と平均寿命は相関しています。しかし脂肪やエネルギーの摂取量と健康度や長寿度は民族固有の体質的なものもあり、日本人に合った脂肪摂取量は世界一長寿のハワイ日系人の調査などから1日70g程度と思われます。
脂肪は体内で脂肪酸に分解され、エネルギーや細胞膜の原料、生理活性物質など脂肪酸の種類に応じた働きをします。脂肪酸はSMP比、すなわち飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸の比率が3:4:3で摂取するのが良いといわれます。日本人はこれに近い比率で脂肪酸を摂っています。
近年は多価不飽和脂肪酸でもn-6系とn-3系の脂肪酸が注目されています。n-6系は脂肪酸の鎖の一端であるメチル基炭素(n炭素)から6つ目に最初の二重結合(不飽和結合)を持ち、その代表はリノール酸です。リノール酸は体内で同じn-6系のアラキドン酸に変換、多彩な化学反応を経て、血管収縮や免疫反応の強化などの作用を持つさまざまな生理活性物質を生み出します。
n-3系の脂肪酸はn炭素から3つ目に最初の二重結合を持ち、必須脂肪酸のα-リノレン酸の他DHAやEPAがこの仲間(DHAやEPAは体内でα-リノレン酸から合成可能)です。n-3系の脂肪酸もn-6系と同様、さまざまな生理活性物質をつくりますが、その作用はn-6系よりも穏やかです。
n-6系とn-3系の関連性や働きの違いから、多価不飽和脂肪酸摂取の目安としてn-6系とn-3系を1:4で摂るのが理想とされます。日本人の平均的食事内容は、この摂取基準も満たすようです。

日本人はアメリカ人より太りやすい? アメリカの脂肪消費量は約140g、心筋梗塞や糖尿病の予防のために90gまで下げるようすすめられています。もしも、日本人がアメリカ人並の脂肪やエネルギーを摂取すれば、肥満や糖尿病が増えるといわれています。アフリカやアジアなど歴史的に飢餓が長い期間続いた民族は、遺伝的に太りやすい素因を持つと思われるからです。アメリカ・シアトルの日系人は糖尿病が多く、アメリカ人全体と比較して血中コレステロール値が高いとの報告もあります。



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