トップページ お問合せ・資料請求 プライバシーポリシー
HOME > よくある質問 > 食肉に含まれるミネラルにはどんなものがある?

食肉に含まれるミネラルにはどんなものがある?

食肉に含まれるミネラルで、とくに注目されるのが鉄と亜鉛。食品全体の中で、肉に含まれる鉄の量はほぼ真ん中あたりです。しかし、肉に含まれる鉄はヘム鉄といい、野菜などに含まれる非ヘム鉄よりも吸収率が良く、しかも動物性タンパク質は非ヘム鉄の吸収を助けるという特色があります。
肉はまた、亜鉛の供給源として大切な食品です。亜鉛は、多くの酵素の働きを助ける補酵素の役目を持つミネラルで、肉類をはじめ、魚類や穀類に含まれます。亜鉛は成長や生殖機能に関係し、核酸やタンパク質の合成にも不可欠です。近年は亜鉛の不足による味覚障害が問題視され、潜在的な欠乏が心配されます。
セレンは近年、その抗酸化作用が注目されています。本来は魚類に多く含まれていますが、魚類のセレンは水銀と結合しているため利用できません。そこで内臓に含まれるセレンは、供給源として無視できないと考えられます。
セレンと同様、マグネシウムも肉類には微量ですが、加工精製した食品が多い食生活では、穀類や魚類からの摂るのは難しく、肉類に摂取を頼るケースが増えているとも報告されています。 食肉はナトリウムやカリウムをあまり含まず、カルシウムやマグネシウムもあまり多くは含まれていません。しかし、ナトリウムとカルシウムの比率で見ると、肉はカルシウムが多く、ナトリウムが少ない食品です。日本人はカルシウム摂取が少なく、ナトリウムを摂り過ぎる傾向があり、これを是正するには良い食品といえるでしょう。
また食肉は、比率で見るとカルシウムが少なくマグネシウムが多い希有な食品です。マグネシウムの摂取量が多く、カルシウムの摂取量が少ない国では虚血性心疾患が少ないとの報告(図25)から、食肉のこのバランスは注目に値します。

ところで、レバーには鉄や亜鉛をはじめ、肉にはあまりない銅やマンガンなどの微量栄養素が含まれています。貧血にレバーがいいとされるのは、鉄だけでなく貧血の予防や治療に不可欠な銅も含むためと考えられます。

マクロミネラルとミクロミネラル
ミネラルはビタミンと同じ微量栄養素です。一般に酸素、窒素、水素、炭素以外で、体に不可欠な元素を指し、食品成分としては「 無機質」と表示されます。ミネラルのうち、比較的量の多いものをマクロミネラルと呼び、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リン、塩素、硫黄がそれに当たります。マクロミネラルより必要量がずっと少ないものの体に不可欠なものをミクロミネラル(微量元素)と呼び、鉄、銅、亜鉛、コバルト、ヨウ素、セレン、クロム、フッ素、マンガン、モリブデン、バナジウムなどがこれに含まれます。



Back