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亜鉛が不足すると味覚異常になる?

味を感じる味細胞は、舌と上顎の奥に多い味蕾という小さな器官にあります。味細胞は短命のいわば使い捨ての細胞で、新陳代謝が盛んです。一方、亜鉛は細胞分裂に不可欠なミネラルで、亜鉛がないと細胞がうまく再生されません。味細胞は次々と新しい細胞をつくる必要があるため、亜鉛を多く必要としているのです。
味を感じるのは、唾液に溶けた食物の味の成分が、味蕾の奥の味孔というすり鉢状の孔に入り、孔の奥にある味細胞の突起に付着して味を認識するからです。味孔には亜鉛を必要とする種々の酵素があり、亜鉛が足りなくなると、酵素が働かないためタンパク質が合成できず、新しい味細胞が生まれません。すると味覚に変化が起きたり、味を感じなくなります。味覚異常が高齢者に多いのは、このように細胞の新陳代謝能力が落ちることに加え、多種の薬を常用的に服用することの副作用の影響もあって、亜鉛が不足がちになるためと考えられています。
亜鉛を多く含む食品は牡蛎や小魚、抹茶などですが、肉にも比較的多く含まれます。亜鉛の欠乏は味覚異常以外に成長不全や、男性器の発育不全や第二次性徴の停止などを生じます。また皮膚炎や脱毛、爪の異常、下痢、免疫低下が起こります。こうした亜鉛欠乏症の中で成人に真っ先に現れる症状が、味覚異常であるといわれています。



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