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アミノ酸やペプチドってどんなもの?

地球上に生息する約150万種の生物は、すべてタンパク質を持ち、その種類は100億とも1兆ともいわれます。1兆種ものタンパク質にはそれぞれ独自の働きがあり、その元をただせば、たった20数種類のアミノ酸というのですから驚きます。違った種類のタンパク質が、アミノ酸の種類や数、並び方により無数に生まれるのです。
タンパク質はアミノ酸がネックレスの玉のように連なった形をしています。アミノ酸は炭素Cを中心に、アミノ基―NH2とカルボキシル基―COOHが両側に結合した形をしています。それぞれのアミノ酸は側鎖―Rを持ち、この部分だけがアミノ酸の種類により違います(図14)。

アミノ酸同士は一定のルールに基づき次々につながります。ペプチド結合といい、アミノ酸のアミノ基NH2と別のアミノ酸のカルボキシル基COOHが反応して結合し同時に1分子の水H2Oがとれます(図15)。タンパク質はこのペプチド結合によりアミノ酸が何百個もつながったものです。

一般にアミノ酸が50個以上結合したものをタンパク質といい、50個未満のものはペプチドと呼ばれます。ペプチドはアミノ酸の数が2〜10個のオリゴペプチドとそれ以上のポリペプチドに分類されます。ペプチドはいわばタンパク質の弟分ですが、近年は生理活性物質として注目されています。とくに食肉由来のペプチドは種類が多く、血圧やコレステロールの上昇を抑えるもの、脂肪の燃焼効果や抗酸化作用のあるもの、精神状態を活性化させるものなども見つかっています。

食肉のペプチドと生理活性作用
食肉由来のペプチドは非常に種類が多く、血圧上昇の抑制に働いたり、コレステロール上昇を抑制する生理活性物質の役割をするペプチドも見つかっています。ビタミンEとの相乗効果で抗酸化作用を発揮するカルノシン、食肉に多いアミノ酸のトリプトファンからつくられ精神を活性化するとされるセロトニンなども生理活性作用を持つ食肉由来のペプチド。また、動物の細胞膜に含まれ、脳に作用して幸福感をもたらし、痛みを和らげるといわれるアナンダマイドという生理活性物質はアラキドン酸からつくられます。さら脂肪の燃焼を促すカルチニンも注目される生理活性物質です(Q37参照)。



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