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切ったり下味をつけたりが調理のスタート。 ここがうまくいかないとあとまで尾を引きます。
今までのやり方、再確認してみませんか


■肉を切り、形を整える

脂肪や余分な皮を除く
ステーキ用サーロイン、カツやソテー用の豚ロース厚切り肉、ラムチョップやスペアリブには脂肪層が厚くついています。脂肪にもうまみがあり、加熱調理したとき肉をパサつかせない役目をしてくれますが、多いとしつこい味になったり、調理のじゃまにもなります。少し切り落として形を整えます。
鶏もも肉の皮は、肉からはみ出ている分は切り落とし、肉についている黄色の脂肪も気になるなら少しそぎ取ります。皮を全部はぐ場合は手で強く引っ張ってはがします。


ひと口大に切る
目安として、薄切り肉なら重ねて横長において3〜5cm幅、厚切り肉なら2cm幅くらい、かたまり肉をシチューなどに使う場合は3cm角くらいに切ります。薄切り肉は切ったあと重なりをはがしておくと、下味をつけたり炒めたりがうまくいきます。鶏肉は皮側を下にするほうが切りやすくなります。


 
そぎ切りにする
鶏肉や厚切り肉をひと口大に切る方法。肉を適当な幅に切って横長におき、指先を揃えて肉の端を押さえ、包丁を寝かせて指の下の肉をそぐように薄く切っていきます。



そぎ切りは包丁を寝かせて。
細切りにする
青椒炒牛肉絲(チンジャオチャオニュウロウスー)はピーマンと牛肉の細切り炒め。絲は中国料理用語で、細く切ること。細さは料理によって違いますが、肉の繊維を切断してしまうと炒めるときにちぎれてしまうため、繊維に沿って細長く切ります。薄切り肉の場合、重ねて4〜5cm幅に切ってその幅を長さにし、適当な細さに切ります。切ったあとは重なりをはがしておきます。


観音開きにする
鶏肉でよく使われますが、巻き物をするために肉の面積を大きく広げる方法。皮側を下にして縦長におき、縦中央に肉の厚さの半分まで切り込みを入れ、その切り込みから包丁を真横に寝かせて左右に入れて厚みを半分に切り開きます。このとき、包丁は前後に大きく引くようにするのがコツ。


 
厚みを半分にする
厚切り肉にはさみ物をする場合の方法です。肉を縦長において片手のひらでしっかり押さえ、包丁を真横に寝かせて厚みの半分に切り込み、反対側1cmくらいを残して切り開きます。



厚みを半分にする。
筋切りをする
筋切りせずに加熱すると筋が縮んで肉が波うち、火の通りが均一にならないばかりか、見た目も悪くなってしまいます。肉と脂肪層の間にある白い筋は、脂肪層ごと2〜3cm間隔で包丁の先で押し切ります。肉の中に入り込んでいる筋は包丁を立てて先で押し切ります。薄切り肉でも、しょうが焼きなどで1枚のまま焼くときは、筋切りをします。かたロース厚切り肉や鶏もも肉にも筋はあります。鶏もも肉(骨なし)を丸ごと焼くときは、筋切りと火の通 りのよさを兼ねて肉側全体に2〜3cm間隔で切り目を入れておくとよいのです。


筋は下まで切断する。
たたく
厚切り肉を1枚ごと、あるいは半分切りくらいで揚げたり焼いたりする場合は、肉たたきでかるくたたいて肉質をやわらかくしておくと、火の通 りもよく口当たりがやわらかく仕上がります。厚切り肉を使うのは、かみごたえのあるボリューム感を味わうためでもありますから、力まかせにたたいて薄くしてしまわないこと。たたいて広がった肉は手で縮めるようにして形を整えて、次の手順にいきます。



肉全体をたたいてやわらかくする。
たたきのばす
子牛肉のウイーン風カツレツなどは、肉をたたきのばして薄くするのが特徴。単に肉たたきで肉をたたくのではなく、たたくと同時に肉たたきを手前に引っ張ったり横に引っ張るように扱って、肉を均一の薄さにのばしていきます。 巻く料理などでごく薄くしたい場合は、ラップの間にはさんでたたきのばすと、まな板からはがすとき破れず、あとの作業もラク。


 
たこ糸をかける
ローストビーフ、焼き豚、ポトフの肉など、かたまり肉を焼いたり煮たりする場合に、加熱で肉がねじれたりして形が悪くなるのを防ぐため、たこ糸をかけます。焼き豚など肉の太さが直径10cmくらいまでなら、3〜4cm間隔できつからずゆるからずのグルグル巻きでかまいません。
ローストビーフやローストポークなど肉の幅が広い場合の簡単な方法は、上の面 で荷物を縛る要領で十文字に交差させながら巻いていき、裏側に糸を回して横糸にかけていきます。




大きい肉は縦横に糸をかける。




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