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肉をとろけるようにやわらかく、おいしく煮込むコツは、弱火で、じっくりと煮込むことです。


■じっくりコトコトが鉄則!弱火で長時間煮込む
肉のすじや結合組織は、長く煮込めば煮込むほど、とろけるようにやわらかくなるので、 状態を見ながら長時間(最低2時間)煮込むほうがおいしく仕上がります。
火加減は弱火にします。強火だと吹きこぼれたり、鍋底も焦げつきやすくなります。また、内部組織が必要以上に収縮して肉汁の流出量も増えてしまいます。
同じ加熱でも、オーブンによる加熱もあります。オーブンというと、焼くだけのイメージがありますが、煮込み料理にも使えます。 オーブンの場合は、鍋全体にやわらかい間接的な熱が伝わるので、温度分布のムラがなく、ガスコンロでの加熱のように、鍋底が焦げつく心配はありません。 また、入れっぱなしにしておけるので、長時間の煮込み料理にはたいへん便利です。

 

煮込み料理のポイントは、弱火で、じっくり煮込む。

■香味野菜をプラスして風味豊かな煮込み料理に
ブラウン系のシチューは、たまねぎ、にんじん、セロリー、パセリ、リーキ(ポワロ、ポロねぎ、西洋ねぎともいう)、 にんにく、こしょう、ローリエ、タイム、セージなどを一緒に煮込むと、風味豊かに仕上がります。 ホワイト系のシチューには、たまねぎ、ローリエ、タイム、セージなどが合います。
また、数種の香草を取り合わせてたこ糸で束ねたブーケガルニ(香草の束)を一緒に入れて煮込むことで、風味や香りがプラスされ、 味わい深い料理に仕上げることができます。

 

ブーケガルニ。材料は、リーキ、白粒こしょう、ローリエ、タイム、パセリの茎。
リーキに粒こしょうやタイムなどを包み、ブーケガルニを作る。

■浮いているアクや脂をすくいとる
アクをていねいに取り除いておくと、よい味に仕上がり、汁も濁らず、余分な脂肪も抜けます。 アクは煮立つ直前、直後に最も出やすいので、沸騰したら火を弱め、アクを1か所によせて、玉じゃくしでていねいにすくいとります。
 

沸騰する直前、直後にアクをていねいに取り除く。アクとりシートを使用してもよい。

■アルコール類は、深い味わいを生み出す
酒には独特のうま味があるので、煮込みに加えることで、味わい深い料理に仕上がります。
日本酒の円熟したうま味は、料理の風味をよくするので、煮物や下味などによく使われます。
洋酒でよく用いられるのは赤ワイン、白ワイン、シェリー酒、マディラ酒、ブランデーなどで、いずれも奥深い味を楽しませてくれます。 デミグラスソースやフォンドボーに甘い風味をつけるときはポルト酒を使います。 赤ワインに含まれるタンニンには、肉をやわらかくしたり、生臭みを消す効果があるといわれています。

 

薄切り肉を煮込んだ肉じゃが。

■肉がやわらかくなったら味つけする
味つけをすると肉がしまるので、中まで味をよくしみ込ませるためには、肉がやわらかくなってから味つけをします。
煮込み料理は、長時間加熱するため、煮汁の蒸発量が多く、初めからしっかり味をつけてしまうとでき上がりが塩辛くなってしまいますので、加減しながら調味します。
また、調味料は、酒、砂糖、塩、酢、しょうゆ、みその順に加えます。調味料は、分子量の小さいもののほうが材料にしみ込みやすいという性質があります。 砂糖と食塩では、食塩のほうが分子量が小さいため、食塩が早くしみ込みます。 食塩が先にしみ込むと、後から加えた砂糖のしみ込みが妨げられるので、砂糖を先に加えます。 しょうゆやみそは、加熱によって独特の芳香がとんでしまうので、最後に加えます。

 
 

■やわらかい肉や薄切り肉は、強めの中火でさっと煮る
すき焼きやしゃぶしゃぶなどのように、やわらかな薄切り肉を煮る場合は、強めの中火で短時間で煮るのがポイントです。
ロースやしんたまなどのやわらかい部位は、すじや結合組織が少なく、長く煮るとかえってかたくなってしまいます。 また、長く煮るほど肉汁は多く流出するので、薄切り肉は、汁けのない、パサパサした口あたりになってしまいます。

 

やわらかい肉や薄切り肉は煮すぎないことがポイント。
肉の表面をいため、肉汁の流出を防ぐ。
だし、酒、砂糖、しょうゆの順に調味料を加え、材料に火が通るまで煮る。

■落としぶた
鍋の中の材料に直接のせるのが落としぶたです。煮汁を全体に行き渡らせる、材料が動いて煮くずれるのを防ぐ、 材料が浮き上がるのを押さえる、などの効果があります。洋風料理では落としぶたを使うことはあまりありません。
ただ「ふたをして煮る」とあれば、それは鍋にかぶせるふたのことです。煮汁の蒸発を防ぎ、鍋の中の温度を高くして一定に保つため、煮汁が少なくても、 弱火でも材料に火が通りやすくなります。着せぶたともいいます。
落としぶたとふたをうまく使いこなすことも、煮物上手への道です。

 

落としぶたの大きさは、鍋の直径より2〜3cm小さめがよい。






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